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2012-02-27(Mon) [長年日記]

_ 『都市と都市』(チャイナ・ミエヴィル)

都市と都市 (ハヤカワ文庫SF)(チャイナ・ミエヴィル/日暮 雅通)

文句なしの傑作。さすがはヒューゴー賞、世界幻想文学大賞、ローカス賞、クラーク賞、英国SF協会賞受賞の五冠に輝いただけのことはある。

舞台は東欧とおぼしき架空の都市国家〈ベジェル〉。女性の刺殺体発見現場である団地をベジェル警察過激犯罪課のボルル警部が訪れたシーンから幕を開ける。

ボルル警部が語り手となって、科学捜査、検屍、聞き込みと、警察小説の手法でストーリーは進展していくのだが、時折登場するベジェルと国境を接した都市国家〈ウル・コーマ〉の存在がストーリーに奇妙な流れを残す。

どうやら、〈ウル・コーマ〉とは国境を接するどころか、同じ地区を共有しているところもあるらしい。しかも、お互いの国民は互いの存在を〈見ない〉でいなければならないということが分かってくる。彼らは空間を共有しながら──同じ道を歩き、隣の家に住みながら!──国境の向こうを五感で認識しないように子どもの頃から訓練されているというのだ。

肉体的・精神的に越境することは〈ブリーチ〉行為と呼ばれ、強く戒められている。〈ブリーチ〉行為は、それこそベルリンの壁のような政治的なもので、舞台がちょっと変わっているだけの警察小説のように読める。「なんでこれが青背? 白背の間違いじゃないんだろうか……」なんて考えながら読み進めると、ここで〈ブリーチ〉なる謎の組織が登場して、著者の企みにがつんとやられるのである。

なんと〈ブリーチ〉はベジェル、ウル・コーマの司法機関を超えた存在で、〈ブリーチ〉行為をした者がいればどこからともなく現れ、違反者を容赦なく罰するというのだ。

ここまで分かるのが、だいたい100ページくらい。設定が分かってしまえば、あとは一気読みである。事件はベジェルとウル・コーマを跨がり、さらに〈ブリーチ〉が課すルールの中で複雑な様相を呈していく。

〈ブリーチ〉が圧政者ではなく、主人公もまた体制を転覆しようなどとは考えていないということに留意。センス・オブ・ワンダーがないにも関わらず、本書に強くSFが感じられるのは、ひどく奇妙であっても世界観に付随するルールがきっちり守られているからだろう。

ジャンルを〈ブリーチ〉しながらも、ミステリという太い軸はぶらさずに描ききった作者に拍手。

Tags: 書評 SF

_ プランニングポーカーが届いた

planning poker card

planning poker card

デブサミでアジャイル熱に火が着いて、かっとなって注文したプランニングポーカーがはるばるベルギーから届いた。

プランニングポーカーといえば、http://store.mountaingoatsoftware.com/ が本家みたいなんだけど、送料がバカ高いので、ググって見つけた http://www.agilehardware.com/ より購入した。

今回、3セット注文して、

  • Planning Poker Cards(@$8.95) x 3: $26.85
  • Shipping: $8.00

の計$34.85だった。送料安っ!

届いたプランニングポーカーを触った感じをまとめると

  • 質感は普通のトランプ
    • ペラペラな感じはなし
  • デザインは普通
  • 箱が届いた時からちょっとヘタり気味だった

全体的には悪くない感じだった。

プランニングポーカー自体は本家の方が安いので、たくさん注文する時は本家に注文した方がいいかも。そこらへんは両方でカートに入れて比較してみてください。

次回からの見積で活用しよう。

Tags: agile