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2011-12-31(Sat) [長年日記]

_ 2011年に読んだ本ベスト10

震災後、しばらく書評どころか読んだ本もメモっておかなかったので、なにを読んだか、かなり忘れてしまったんだけど、とりあえず、印象に残っていた本を10冊。

来年も面白い本をたくさん読みたいなー。

では、よいお年を。

10位・『ドリフターズ』

ドリフターズ 1巻 (ヤングキングコミックス)(平野 耕太)

あんまりマンガは読まないんだけど、ヒラコーということで読んでみたら、とても面白かったので挙げておく。

1巻はそれほどでもないのだが、2巻からぐんと面白くなっているのでぜひ。

9位・『日本海軍400時間』

日本海軍400時間の証言―軍令部・参謀たちが語った敗戦(NHKスペシャル取材班)

2009年に3回に渡って放送されたNHKスペシャル『日本海軍400時間の証言』を書籍化したもの。

戦後、旧海軍軍人たちが密かに集まり、敗戦について忌憚のない意見を戦わせていた「反省会」の録音テープを基に「開戦」「特攻」「戦犯裁判」の3つの視点から軍人たちがなにを考え、どう行動したかの舞台裏に迫っている力作。

原発事故と関連して日本の組織について再考したくなる。

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8位・『アジャイルサムライ−達人開発者への道−』

アジャイルサムライ−達人開発者への道−(Jonathan Rasmusson/西村 直人/角谷 信太郎/近藤 修平/角掛 拓未)

ソフトウェア技術書だが、非常に感銘を受けたので挙げておく。

アジャイル開発に少しでも興味がある人に一読を強くオススメしたい。たぶん、プログラマでない人が読んでも得るものはあるはず。

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7位・『機龍警察 自爆条項』

機龍警察 自爆条項  (ハヤカワ・ミステリワールド)(月村 了衛)

伏線の回収が甘めだった1巻から大化けして、日本SF、警察小説の大きな収穫ともいえる作品になった2巻。続編が楽しみなシリーズだ。

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6位・『MM9 -invasion-』

MM9―invasion―(山本 弘)

怪獣が存在し、自然災害の一種と見なされている世界を舞台にした本格怪獣SF第2弾。

前巻よりもラノベ色は強くなったが、個人的にはとても楽しめた一冊。現在「Webミステリーズ!」で連載中の第3弾が書籍化するのが待ち遠しい。

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5位・『催眠』

催眠〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)(ラーシュ ケプレル/ヘレンハルメ 美穂) 催眠〈下〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)(ラーシュ ケプレル/ヘレンハルメ 美穂)

〈ミレニアム〉シリーズの大ヒットで注目を集めるようになったスウェーデン発の超弩級ミステリ。

シリーズ2作目は個人的にはちょっと不満なデキだったが、1作目は文句なしの傑作。ミステリ好きにはぜひ読んでもらいたい。

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4位・『エージェント6』

エージェント6(シックス)〈上〉 (新潮文庫)(トム・ロブ スミス/Tom Rob Smith/田口 俊樹) エージェント6(シックス)〈下〉 (新潮文庫)(トム・ロブ スミス/Tom Rob Smith/田口 俊樹)

〈レオ・デミドフ〉シリーズ第三弾。

第1作、第2作でソ連を舞台にしてきたシリーズは、遂に冷戦のもう一方の雄、アメリカへと舞台を広げる。

愛する家族のために命を掛け、遂にはアフガニスタンまで至るレオの歩みは、イデオロギーを第一とする体制への強烈なアンチテーゼだ。

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3位・『華竜の宮』

華竜の宮 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)(上田 早夕里/山本ゆり繪)

本年度の日本SF大賞受賞作。

陸地の大半が水没した25世紀を舞台に、水上都市に住む陸上民と海に適応した海上民との対立と地球規模の災厄を描いたSF巨編。

震災後、この本を開いて未来を予言したかのような内容に衝撃を受けた。小松左京を思わせるラストも見事。

書評は書いていないのだが、そのうち再読して書きたいと思う。

2位・『卵をめぐる祖父の冒険』

卵をめぐる祖父の戦争 (ハヤカワ文庫NV)(デイヴィッド ベニオフ/田口 俊樹)

作家である書き手に、祖父が第二次世界大戦の経験した5日間の冒険を語るというメタ・フィクション形式の物語。

寓話を思わせるような筆致から悲惨な戦争の姿が浮き彫りにしていく。

戦争という巨大な歴史の暴力装置を背景に、一人の少年の成長を描いた一作でもある。青春ものには欠かせない、ボーイ・ミーツ・ガールな要素もありますよ。

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1位・『ロスト・シティZ』

ロスト・シティZ~探検史上、最大の謎を追え(【著】デイヴィッド・グラン/【訳】近藤 隆文)

伝説の都市エル・ドラードを求めてアマゾンの密林の消えた探検家、フォーセット。フォーセットの謎に魅せられた著者がその足跡を追ったノンフィクション。

著者は世界中を旅し、知られざるフォーセットの姿を浮き彫りにしていく。そして、遂にアマゾンの密林に足を踏み込むことになる。

フォーセットと著者自身の歩みを交互に描くとともに、フォーセット家の人々をも描き出している家族記とも読める。

すべての本好きに強くオススメできる一冊だ。

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