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2011-09-11(Sun) [長年日記]

_ 本物のスナイパーが書いたスナイパー小説! ちょっと陰謀がデカすぎるので、もうちょっと抑えた方がよかったとは思うけど、いちおう及第点な一冊──書評『不屈の弾道』

不屈の弾道 (ハヤカワ文庫 NV)(ジャック・コグリン/ドナルド A.デイヴィス/公手 成幸)

『極大射程』にはじまる〈スワガー〉シリーズにハマって以来、スナイパーものといえば、手に取らずにはいられない体質になったので読んでみた。

作者*1が「本物のスナイパー」ということでかなり期待したんだけど、それほどでもなかったかなーというのが正直なところ。

海兵隊の凄腕スナイパーが海兵隊准将の誘拐を巡る陰謀に巻き込まれるっていうのが大まかなあらすじなんだけど、その陰謀がデカすぎる。ネタバレになるから詳しくは書かないけど、あまりにもデカすぎて、「いくらなんでも、これはないだろう」っていうレベル。もうアクション映画かコミックの世界だ。せいぜい、『極大射程』とかそのレベルに抑えておけば、もっと引き締まったと思うんだけどなぁ。

あと、あんまり主人公に共感できなかったのもあるかなー。個人的にはもうちょっと孤独な感じの方が好み。

ただ、さすが作者がスナイパーだけあって、狙撃に関する蘊蓄は興味深かった。『戦争における「人殺し」の心理学』にも通じる話だと思うんだけど、スナイパーはスコープで自分が撃ったターゲットの被弾の瞬間を見なければいけないため、心に受ける衝撃度が高いそうだ。なるほどと思った次第。

本書はシリーズのプロローグにあたるとのこと。いちおう及第点には達している内容だったので、とりあえず、次も読んでみようかな。

Tags: 書評

*1 というか実質的には原案で、たぶん、ほとんど共著者が書いているんだと思うけど