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ぽっぺん日記@karashi.org


2009-05-18(Mon) [長年日記]

_ [読書感想]ギャング社会に飛び込んだ社会学者の卵──ヤバい社会学(スディール・ヴェンカテッシュ/望月 衛)

これはスゴイ本。

裏社会についての研究で有名な著者が、自分がその世界に関わるきっかけとなった出会いを描いた一冊だ。 いってみれば、回顧録なのだが、これが滅法面白い。

1989年。 インド系アメリカ人である著者は社会学者の卵として、シカゴ大学大学院へ入学した。 大学のすぐ外に広がるスラムに興味を持った著者は、人種や貧困を研究する教授のプロジェクトに参加することになる。 彼に与えられた仕事は、スラムに住む黒人からアンケートを採ること。

多少ビビリながらも、彼はスラムの入り、団地にたむろすギャングの一員にクリップボード片手に質問する。

質問:「貧しい黒人であることについてどう感じていますか?」
選択肢:1.とても悪い 2.いくらか悪い 3.よくも悪くもない 4.いくらかはよい 5.とてもよい

当然ながらヤバい目に遭いそうになる著者を助けたのが、JTと呼ばれるギャング・リーダーだった。 なぜか著者を気に入ったらしいJTは、スラムの団地、ロバート・テイラー・ホームズで著者が調査をすることに協力を申し出る……。

本書の読みどころは三つある。

ひとつめが、著者がロバート・テイラーに入れ込むに従って見えてくる、ギャングの善悪両面。 まず、悪の面から書けば、彼らは麻薬中毒者にクラックを売り、シノギをする人々から「税金」を取り立て、暴力で住民たちを従わせる。 しかし、一方で、ギャングが警察も寄り付かない(それどころか、警察が彼らから強盗を働く!)団地の揉め事を解決し、治安を守っているという面も浮かび上がってくる。 JTに痛めつけられたホームレスの言葉が印象的だ。 彼はこう言う。

あいつらは家族なんだ。家族は選べないだろ!(p.118)

ふたつめの読みどころは、ロバート・テイラーでは王様然として振る舞っているJTも実は中間管理職のひとりにしか過ぎないという事実。 組織の上部への上納金を稼ぐために必死になり、部下が起こす様々な問題(麻薬の水増しや稼いだ金のごまかし、などなど)や他のギャングとの抗争の解決に奔走し、団地の有力者の協力を取り付けるため多額の寄付をする。 それはまるで裏社会の中の会社組織そのものである。 著者は一日ギャング・リーダーを経験することによって、その事実を知る。

そして、最後のみっつめは、著者とJTの奇妙な友情。 著者に自分の伝記を書いて欲しくて著者を連れ歩いていたJTだが、著者が彼の友人を助けたことに発端に、友情が芽生えていく。 著者は二人の関係を

今もぼくたちは友だちだなんてとても言えない。(p.385)

と書いている通り、それはベッタリなものではなく、付かず離れずなものだが、確かに友情なのだ。

本書は、裏社会の人々が決して自分たちと違う人種なのではなく、彼らも同じ人間であるという当たり前のことを気付かせてくれる。 一気通読確実の書である。イチオシ。

あ、最後にちょっと注意書きを。

文中にはファックやニガーやクソなんていう下品な単語がもう大量に頻出するので、上品な人は注意してください。:-)

_ [mac]Mac OS X 10.5.7でBUFFALO HD-HC320U2は動いた

先週出たMax OS X 10.5.7 updateを特に考えもなく当てたのだが、あとからApple Discussions - Japan (Beta): 10.5.7 にアップデートでバッファロー社製外付けHDDが認識不可なんて話が出てきて、ほえーという感じ。

MacBookには、Time Machineバックアップ用に外付けUSB-HDDのHD-HC320U2を繋いでいたので、どうなることかと思ったのだが、とりあえず問題なく動作した。

原因はなんだか分からないけど、アップルは出荷前にこれくらいのテストはして欲しい気がするな。


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