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ぽっぺん日記@karashi.org


2009-01-20(Tue) [長年日記]

_ [iPhone]iPhoneでPodcast聴きまくりな毎日

最近、外回りが多いのだが、歩いている間やバス移動などの読書できない時間は、iPhoneでPodcastを聴きまくっている。 まぁ、普通の人は音楽を聴くのかもしれないが、オレの場合、特に音楽を聴く習慣がないのでPodcastになる。

iPhoneに入れてあるPodcastを全部聴いてしまった場合でも、Podcastだけは3G回線経由でiTunes Storeからダウンロード可能なので大変便利。

ただ、問題は1ファイル10MBまでという制限が付いていること。 最近気に入っているストリームの「コラムの花道」が時々この制限に引っ掛かってしまうんだよなー。 ここの制限を緩くして欲しいなぁというのが、現在の希望。

_ [読書感想]SF者の琴線に触れまくりの大ネタが飛び出すファンタジー──茨文字の魔法 (創元推理文庫)(パトリシア・A. マキリップ/Patricia A. Mckillip/原島 文世)

昨年、『オドの魔法学校』、短篇集『ホアズブレスの龍追い人』『チェンジリング・シー』と立て続けに邦訳が出版されたパトリシア・A・マキリップだが、新年早々、またまた長篇である本書が刊行された。 『オドの魔法学校』、『ホアズブレスの龍追い人』を読んで*1、すっかりマキリップにハマってしまった人間としては嬉しいかぎり。 本書もまた、既刊作品に勝るとも劣らない良質ファンタジーだ。

レイン十二邦の宮殿の地下にある王立図書館。 そこで書記として暮らすネペンテスは、16年前、崖っぷちに捨てられていたところを司書によって拾われ育てられたという過去をもっていた。 翻訳を特技とする彼女の元に、ある日、王立魔法学校から茨のようにもつれあう謎の言葉で書かれた一冊の本がもたらされる。 なぜか茨文字に強く惹かれるネペンテス。 憑かれたように茨文字を解読するネペンテスの前に、かつて世界を征服した王と魔術師の物語が姿を現わしはじめる。

一方、宮殿は不穏な空気に包まれていた。 王の急逝にともない、年若い女王が即位したが、十二邦の結束の揺らぎが囁かれはじめていたのだ。 おりしも、国の危機に覚醒するというレイン初代の王が目覚めるとの啓示が訪れる。 レインに迫る危機の正体とは……。

既刊のマキリップ作品を読んだ人であれば分かるはずだが、マキリップは背景世界をかっちりを書き込むタイプの作家ではない。 「幻想の紡ぎ手」とも評される通り、繊細かつ詩情溢れる筆致で物語を描いていくのが特徴だ。 本書にもその筆はいかんなく発揮されている。

しかし、本書でそれ以上に目を引くのが、本書のストーリー構成の素晴しさだ。 ネペンテス、女王テッサラ、古代の王アクシスと彼に仕える魔術師ケイン──ばらばらに見える三つのエピソードが徐々に繋がりはじめ、ラストでひとつへ収斂する展開はまさに手練の技。 ネタバレになるので詳しくは書けないが、SF者の琴線にも触れまくる大ネタが繰り出されてきて、「おお! さすがはマキリップ」と舌を巻いてしまった。 マキリップが描く女性たちの強さにも注目されたい。

冒険活劇的な要素こそないが、これこそファンタジーの王道と呼びたくなる一冊だ。 マキリップが紡ぎ出す幻想物語をぜひ、ご賞味あれ。



茨文字の魔法

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書評/SF&ファンタジー

*1 さすがに小学館ルルル文庫の『チェンジリング・シー』はオッサンには恥ずかしすぎて読んでいない。


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