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2008-09-23(Tue) 秋分の日 [長年日記]
_ 少々期待はずれだった国際謀略小説──
グリーン・サークル事件 (創元推理文庫)(エリック アンブラー/Eric Ambler/藤倉 秀彦)
1972年に書かれたシリアを舞台にした国際謀略小説が本書。
1920年代に創業したハウエル海運貿易の三代目社長、マイクル・ハウエルは社会主義革命なったシリアで生き残りを図るべく、積極的に政府に協力する道を選んだ。 なんとかシリア政府との合同事業を軌道に乗せたマイクルだが、彼が預かり知らぬ間に立ち上げられた乾電池事業により窮地に陥れられることになる。 乾電池事業にパレスチナ・ゲリラ〈パレスチナ行動軍〉の工作員が潜入し、爆弾製造に利用されていたのだ。 ゲリラの指導者ガレドに脅迫され、一度は渋々協力することを承諾したマイクルだが、代々続く辣腕ビジネスマンの血が唯々諾々と従うこと拒否しはじめた。 マイクルは反撃の機会を窺いはじめる……。
1972年度の英国推理協会(CWA)の最優秀長篇賞(ゴールデン・ダガー賞)に輝いたということで、期待して読みはじめた本書だが、期待はずれだったというのが読了後の正直な感想だ。
その理由はいくつかあるが、まず、なんといっても登場人物に魅力に乏しいことが挙げられる。
主人公のマイクル・ハウエルは名前こそアンゴロ・サクソン系だが、イギリス人は祖父だけで、祖母はレバノン系アルメニア人、母親もキプロス人なので、イギリス人の血は僅かしか流れておらず、自らを「レヴァントの雑種」と呼ぶ。
知りもせずにビジネスに口を出してくる義兄たちに対して
嫌っているわけのではない──ただ、時どき死んでもらいたくなるだけなのだ。(p.70)
と考える、なかなか愉快な男なのだが、自分が巻き込まれることになる事件では、当初はほぼ完全に脅迫に屈していて、読んでいて「もうちょっと反撃してくれよ」とどうにも情けなさが目立ってしまう(リアルといえばリアルなんだろうが)。
魅力のなさについては敵役であるゲリラの指導者、サラフ・ガレドについてもいえる。 たとえば、ガレドがイスラエルの打倒を大義として燃える一方、過去にイスラエルに殺された妻子への想いを胸に秘めている、という二面性を持つような男であれば、それなりに魅力的だったのだと思うが、本作のガレドは虐殺現場の写真を見せびらかす単なる異常者として描かれている。
異常者であっても憎んでも憎みきれないほどの悪人であれば、まだ救いがあるのだが、反抗的なマイクルに「罰を与える」と言いつつ、軽度の火傷を負わせる程度のことしかしないので、かなり拍子抜けしてしまう。
また、ストーリーの起伏のなさも本書が期待はずれだった要因だ。
ストーリー全篇を見渡しても、ほとんど盛り上がる箇所がないのだ。 ラスト近くのアクションシーンでちょっとした盛り上がりがあるのだが、非常に短く盛り上がりと言いのか迷うほどの規模なのである。
今日的な視点で本作を読んだ時、強く感じるのはパレスチナに対するシンパシーのなさである。 テロが決して許されることではないことはもちろんではあるが、あまりにも親イスラエル的な姿勢が目立つように思う。
書かれた時代を考えれば、しかたがないともいえるが、この時代に少しでもパレスチナ寄りの視線があれば、イスラム過激派が暗躍する今日の世界情勢はなかったのではないか。 そんなことを考えた。
- エリック・アンブラー、藤倉 秀彦 訳
- 東京創元社
- 1134円
書評/ミステリ・サスペンス
_ E-520・1日目
E-520を使ってみた。
いやー、デジイチは面白いわ。
カメラについては右も左も分からないド素人だけど、パチパチと撮りまくっていたら、カメキチの人の気持ちがちょっと理解できる気がした。
もう「室内用に明るいレンズ欲しいなぁー」とか「もうちょっと長い望遠欲しいなぁー」とか思っちゃってるもんな。
今日写した写真。
まず、ハナ。
レンズキットの望遠レンズで写したヘリ。
_ フォト蔵がなかなか良さげ
現在、flickrを使っているんだけど、何ヶ月か前にPROが切れてから更新していない。 というのも、良いカメラを持っていなかったので、写真にあんまり興味が持てなかったせいなんですな。
しかし、E-520を買って、俄然写真への興味が沸きはじめると、やっぱり写真共有サービスがどうしても必要になる。
flickrをPROにすればいいかと思っていたんだけど、ちょっと調べたところ、フォト蔵が無料にもかかわらず、なかなか良さげ。
メリットをあげると、
- 標準で1GB/月までアップロード可能。
- コミュニティ活動等でポイントを集めると、最大3G/月までアップロード容量が上がる。
- 元サイズを保持したままのアップロードが可能。
標準で1GBアップと元サイズ保持というのが光っている。
ただし、使い勝手はやはり老舗。flickrの方がひとつ上のようだ。 また、コミュニティ活動でのポイント集めというのが、ちと面倒そうではある。







まで頂ければ幸いです。