ぽっぺん日記@karashi.org
2008-07-11(Fri) [長年日記]
_ [読書感想]キリスト教徒のためのコーラン解説書──
イスラム教に関する知識はないに等しいので、基礎を知りたくて読んでみた本。
イスラム教の聖典『コーラン』の誕生から現代までつづくその解釈の変遷を辿った一冊だが、読み辛かったなーというのが正直な感想。
オレのイスラム教に関する基礎教養が足りていないせいはもちろんあるとは思うのだが、 巻末に収められた、作家、塩野七生と訳者、池内恵の対談で、原著の想定した読者を尋ねられた訳者は次のように答えている。
ひとつは、この本の主要な主張、描き方に賛同してくれるリベラルなキリスト教徒に向けて書いているのでしょう。同時に、この本での描き方にはやや不満を持つかもしれない、保守派のキリスト教徒を説得するような形で書かれているように思います。(p.231)
キリスト教徒ならぬ身には、いまひとつピンとこなくても、まぁ、仕方ないのかも知れない(と自己弁護してみる)。
本書で一番面白かったのは、預言者ムハンマドが啓示を受けて、イスラム教を始め、迫害を受けながらもイスラム共同体が成立する過程を描いた第I部。
天界に行ったムハンマドが神(アッラー)に神の情けを受ける代わりに毎日50回祈るように求められて、了承して帰ろうとするのだが、預言者モーセに「50回は多すぎね?」といわれて引き返し、「ちょっと50回じゃ多いので、もっと減らして」「じゃ、25回」「もうちょい」「うーん、10回」「もう一声!」「じゃあ、5回でどうだ」というような神との値引き交渉のようなやりとりの末、日に5回の祈祷に決まったという逸話は、おかしかった。
とりあえず、イスラム教の取っ掛かりはつかめたので、また関連本を読んでみようと思う。
[ツッコミを入れる]
