«前の日記(2008-06-21(Sat)) 最新 次の日記(2008-06-23(Mon))» 編集

[email protected]



2008-06-22(Sun) [長年日記]

_ 主人公とともに事件を追ううちに、ガードナーに関する知識が身に付くミステリー──E・S・ガードナーへの手紙 (創元推理文庫)(スーザン カンデル/Susan Kandel/青木 純子)

東京創元社様より本が好き!経由で献本御礼。

ミステリー作家、E・S・ガードナーの軌跡と殺人事件を絡めたミステリーが本書。

〈ペリー・メイスン〉といえば、高校時代に一ヶ月ほど入院生活を送っていたことがあって、その間、平日の夕方にNHKで放送していたドラマ「新・弁護士ペリー・メイスン」を見ていた覚えがある。 なんとも恥ずかしい話だが、ミステリー初心者なため、ペリー・メイスンに原作があることは本書を読むまで知らなかった。 その作者こそ、本書のメインテーマであるE・S・ガードナーである。

本書の主人公はミステリー作家の評伝を専門とする伝記作家シシー・カルーソー。 39歳、元ミスコン女王にして、離婚歴のある女性である。 現在、ガードナーの伝記を執筆している彼女はガードナーが立ち上げた民間冤罪再調査機関〈最後の法廷〉についての記録を調べるうちに、ガードナーのメモが添えられた一通の手紙を発見する。 それは45年前に妻殺しの罪で終身刑に処された男からの無実の訴えだった。 手紙の送り主である囚人が現在も服役中であることを知ったシシーは取材の一環として面会することを思い付く。 囚人に面会し、同情心から思わず真犯人探しを請け負ってしまったシシーは、事件が起きた地であり、かつてガードナーが弁護士と活躍し、ペリー・メイスンを生み出すバックグラウンドともなった町、ヴェンチュラで調査を開始する。 しかし、その調査が新たな殺人事件を引き起こしてしまうことに……。

シシーとともに事件を追ううちに、ガードナーに関する知識が自然と身に付けられる構成はなかなかいい(ただし、ペリー・メイスンくらいは知っておかないと少々辛いかもしれない)。

ただ、事件と直接関係のない要素──ヴィンテージ・ファッションやシシーの暮らすハリウッドのライフスタイル、シシーや登場人物たちとのロマンス、家族の問題──にかなりページが割かれている点はいただけない。 もしかすると想定した読者がロマンス好きでファッションに関心のある女性だったのかもしれないが、個人的にはミステリー部分やガードナーのトリヴィアにもっと力を入れた方が作品として引き締まったのではないかと思う。 ここは少し残念な点だ。

まぁ、コージー・ミステリーのように気軽に読むスタイルこそ本書にはふさわしいのかもしれない。

あとがきによれば、伝記作家シシー・カルーソー・シリーズは現在4作まで発表されているとのこと。 その中には少女探偵ナンシー・ドルーを生んだストラテマイヤー工房を扱った作品もあるということなので、ナンシー・ドルー・シリーズを第1作から第3作*1まで読んでいる身としては非常に楽しみである。 期待したいシリーズだ。


E・S・ガードナーへの手紙

Amazonで購入
書評/ミステリ・サスペンス

*1 すべて東京創元社様からの献本。どうもありがとうございます。 > 東京創元社様

_ 今日のできごと

雨なので自宅の掃除をしたり、RubyKaigi2008のustreamを見たりしながら過ごす。

妻の友人の旦那さん(元・料亭の板前さん)が近所に和食屋さんを先月開店して、何度か食べに行った妻によると「すごく、おいしい」ということなので、昼にはじめて食べに行った。

いやー、ホントにおいしかった。 マグロのカマ定食を食べたんだけど、あんなにおいしいカマを食べたのは初めてじゃないだろうか。 値段は850円也。

ご主人によると、今の季節は毛蟹が旬ということで3日ほど前に予約を入れてくれれば、良いものを吟味して仕入れるとのこと。 お値段も3500円くらいと、まぁまぁ手頃。

「インターネットでカニを買っても何を送ってくるか分からないんだから、私に任せてもらった方が絶対にお得」という言葉には納得。 カニ料理が一番得意ということなので期待できそうだ。 来週か、再来週に予約を入れることにした。

うーん、自宅から車で5分くらいの場所にこんな店ができるとは幸せだなー。

Tags: 日常