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2008-04-13(Sun) [長年日記]

_ 軌道エレベータがある地続きの未来を描く── 妙なる技の乙女たち(小川 一水)

時は21世紀半ば。 画期的なカーボンナノチューブが実現し、赤道直下のシンガポール沖リンガ諸島に世界初の軌道エレベータが建造された。 メガフロート群によって拡張された島で働く女性たちを描いた連作集が本書。

本書に収められた作品は下記の7篇。

  1. 「天上のデザイナー」
  2. 「港のタクシー艇長」
  3. 「楽園の島、売ります」
  4. 「セハット・デイケア保育日誌」
  5. 「Lift me to the Moon」
  6. 「あなたに捧げる、この腕を」
  7. 「the Lifestyle Of Human-being At Space」

軌道エレベータという魅力的な建造物があれば、どうしてもそれに焦点を当ててしまうのがSF者のサガというものだが、著者はその誘惑に屈しなかった。

本書の収録作で、宇宙開発をストレートに扱った作品は最終話のみ。 他の作品では工業デザイナーや水上タクシー艇長、不動産屋、保育士、軌道エレベータの客室アテンダント、彫刻家といった「軌道エレベータの麓」で額に汗する女性たち*1を生き生きと描写して、現在から地続きの未来であることを感じさせる厚み持った作品世界の構築に成功している。

最終話も、人間が宇宙を故郷として暮らしていくための環境と技術を追う展開になっていて、さすがは『第六大陸』で地に足が着いた宇宙開発を描き出した小川一水と唸らせられる出来だ(ちなみにタイトルは「LOHAS」とかけている)。 それまでの各話に登場したキャラクターたちの子供が活躍する遊びも楽しい。

個人的なお気に入りは、保育士と保育園に紛れ込んできた謎の男児との交流を描いた「セハット・デイケア保育日誌」だ。 特別な技能を持たないごく普通の女性を主人公に据えたという点で、収録作の中でも異色であるが、登場人物たちの交流がなんとも温かく、快い読後感を残す作品に仕上がっている。

著者紹介の「日本SF界の旗手」という言葉が決して大袈裟ではないことを実感させてくれる一冊だ。

第六大陸〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)
小川 一水
早川書房
¥ 714

第六大陸〈2〉 (ハヤカワ文庫JA)
小川 一水
早川書房
¥ 714

*1 アテンダントの職場は「麓」とは言えないけど。

_ copy.jsのパッチを取り込んでもらったよ

こないだ書いたcopy.jsのpatch、JavaScriptがよく分からんのでちょっとビビってcommitを躊躇していたんだけど、作者のteramakoさんに取り込んでもらったので一安心。

ってことでvimperatorrcに下記の設定を追記。 書式をいじる時に、copy.jsを編集しなくてよくなったので、すげー楽になった。

" copy.js
javascript <<EOM
liberator.globalVariables.copy_templates = uneval([
	{ label: 'hiki',   value: '[[%TITLE%|%URL%]]' },
	{ label: 'trac',   value: '[%URL% %TITLE%]' },
	{ label: 'amazon', value: "{{isbn '%SEL%'}}" }
]);
EOM

せっかくcodereposのアカウントを持っているんだから、次回からビビらずにcommitしようと自戒(ダジャレじゃないよ)。

Tags: vimperator