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ぽっぺん日記@karashi.org


2007-07-28(Sat) [長年日記]

_ 世界屠畜紀行(内澤 旬子) 世界屠畜紀行(内澤 旬子)

これはスゴイ本。

日本をはじめ、韓国、バリ島、エジプト、イラン、チェコ、モンゴル、インド、アメリカなど世界の屠畜についてのイラストルポなのだが、著者である内澤旬子さん自ら

屠畜という営みを心から愛し、たぶん当事者以外ではだれよりも愛している(p.363)

と書くだけあって、屠畜への愛に溢れてた一冊。幸か不幸か、屠畜とは全く縁のない生活を送ってきたので、非常に面白くて一気に読み。

屠畜*1というと、本書でも触れられている通り、それに従事した人への差別とあいまって、とかくネガティブにとらえられがちな言葉なのだが、内澤さんは、ユーモア溢れる文体とやわらかなイラストで、そんな暗いイメージを払拭し、屠畜の様子を明るく描き出している。

韓国の犬、バリの豚、エジプトのラクダ、モンゴルの羊、アメリカの牛など、世界各国の屠畜や食文化についてのエネルギッシュなルポは、読んでいて、とても楽しい。なにしろ、現地のガイドの人が尻込みするような屠場の奥まで入り込んで取材してしまうのだ。

東京の芝浦屠場を中心としたルポでは、農場から運ばれてきた牛や豚がどのような工程を経て、生産物としての牛肉や豚肉、内臓肉、皮に加工されるかが詳細に解説されると同時に、そこで働く人々の本音や、BSE対策がどのように実施されているかも知ることもできて、非常に興味深い。

なお、内澤さんは大の犬好きだそうだが、犬肉食についてこんなことを書いている。

食べてみたいと思った。だって愛犬オグの腿肉を撫でていると、ぷにぷにして旨そうだなあと思ったことが何度もあったからだ。(p.134)

母親も実家で飼っていた犬の腿を見ながら、同じことを言っていたの思い出して、おかしくかった。俺はこんなことを考えたことがないし、たぶん、父親も弟もないと思うので、女性特有の感覚なのかも知れない。今度、妻にも確かめてみることにしよう。

終章では、内澤さんが自宅の風呂場で、貰った子ガモの羽を毟る体験が綴られているのだが、「目のまわりなどは、羽を引っ張るとつられてぎょんと目が開く」という描写して、「やっぱり、そうなるよなぁ」と納得しつつ、笑ってしまった。

内澤さんのブログによれば、屠場の取材を続けられているようだ。もしかすると、続篇もそのうち出るかも知れない。今から楽しみだ。

参考

*1 本書では「屠殺」ではなく、「屠畜」が使われている。

_ 今日のできごと

  1. 午前中は、土曜出勤して仕事。外での作業だったので、汗かきまくり。
  2. 14時くらいに帰宅して、昼飯食べてから、買い物などの用事を済ませる。
  3. 晩飯食べて、発泡酒飲んだら、疲れがどっときて、うたた寝。
  4. で、起きた。←今ここ
  5. これから風呂入って、ゆっくり本を読む。
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