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2007-07-26(Thu) [長年日記]

_ 今さら『時をかける少女』と『ブレイド3』について

こないだ『時をかける少女』をテレビ放送で見た。自分の学生生活にオーバーラップさせるようなことはしなかったけど(あんな学生生活送っているヤツなんて、ほとんどいないんじゃね?)、 トボフアンカル・ミニ・メディア(T:M:M) - 「時をかける少女」を見たら、うつになった

それより何より気になったのは学校の周りのやつらの 「イジメをしてるグループより反撃してる高瀬の方がウザイ」って反応

「コーラをかけられたからコーヒー牛乳かけ返してやった」って高瀬に 「そんなことするから・・・(余計いじめられるんだよ)」って早川さんの返しにも絶望した

というのは、俺も気になった。

まぁ、以上のことは、どうでも良くて、ホントに書きたいのは、その前々日にやっていた『ブレイド3』がすげー面白かった件。

『ブレイド3』が面白すぎて、夢中になって見ていたら、妻に「ホントにこういう映画好きだねー」と尊敬されてしまった。えっへん。

個人的には、『ブレイド3』 >>> 越えられない壁 >>> 『時をかける少女』って感じの面白さだったんだけど、同僚にこれを話したら、「比較する対象がおかしい」と言われた。どっちも映画なんだから、おかしくないよね?

_ 『虐殺器官』(伊藤計劃著)

虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)(伊藤 計劃)

後進国で頻発する民族虐殺の背後には謎の米国人ジョン・ポールの存在があった。米情報軍のクラヴィス大尉はインド、アフリカの殺戮の地にその影を追うが……

S-Fマガジンや各所のブログで評判だったので読んでみたんだけど、期待していた以上の出来。と言うか、今年読んだSFの中では、今のところ、No.1の傑作ですよ。

ポスト9・11の対テロ戦争、管理社会、民間軍事会社、グローバリゼーションといった「今」を消化して、ここまで説得力のあるディストピアとして再構築した小説はこれまでなかったのではないかと思う。これで新人だというんだから、いやいや、凄い才能だ。

ただ、主人公の心理描写が、ちと冗長すぎるきらいがあるのではないかと思った。個人的な好みから言うと、特殊部隊員だったら、もっとハードボイルドかつドライにいって貰いたいものだけども、もし、うじうじと悩むような性格じゃなかったら、ああいうラストには繋らない訳で、ここら辺は著者の計算なのかも知れない。

なお、「それってオーメンじゃなくて、エクソシストじゃね?」と思ったところがあったのだが、著者のはてなダイアリーによると、やっぱり、チョンボだとのこと。

SFとして見た場合も、『スノウ・クラッシュ』を思わせる「虐殺の文法」が重要なピースになっていたりして、なかなか興味深いのだが、そこら辺は読んでからのお楽しみ。イチオシです。