ぽっぺん日記@karashi.org
2007-05-06(Sun) [長年日記]
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14階段ー検証新潟少女9年2ヶ月監禁事件ー(窪田 順生)
2000年に新潟県柏崎市で発覚し、日本中を震撼させた新潟少女監禁事件の闇に迫るルポルタージュ。
当初加害者として疑われた母親へのインタビューや、9年4ヶ月もの間、加害者である佐藤宣行と被害者が暮らした 八畳の部屋への取材などを通じて、 加害者である佐藤宣行の人格がどのように形成され、事件を引き起こすに至ったかを探り出す過程で明らかになった事実には、背筋が寒くなるような感覚を覚える。
また同時に、被害者が、病院で保健師が与えたスポーツドリンクを飲み「今までの人生で一番美味しかった」と笑みをこぼしたという記述を読み、一人の少女の青春を奪った加害者に対して激しい怒りを感じた。
ただ、文体の影響もあるとは思うが、取材が、まるで推理小説のように、あまりに「キレイ」に決まり過ぎている印象を受ける。もう少し紆余曲折があった方がノンフィクションとしての厚みが出たと思うのだが。
子供が被害者となる犯罪は、犯罪の中でも最も唾棄すべきものだと、個人的には思っている。著者が あとがきで述べているように、子供を標的とする性犯罪者には常習性があることを我々は知っている。 著者が主張するほど、量刑が「弾力的」に運用されていいものとは思わないが、現実の刑法が 現実に則していないことは事実であろう。
早ければ、あと数年で加害者は出所する可能性がある。本書によって明らかになったところでは、 加害者である佐藤宣行は、少なくともこの取材の時までには、被害者に対して未だに強い執着心を持っていた とのことである。 加害者は今回の事件の10ヶ月前にも、小学生の女児を叢に連れ込み、執行猶予付きの懲役判決を受けている。 今回が二度目なのだ。『殺された側の論理』でも指摘されていたように、 日本の刑法は加害者の「更正」に重きを置いているはずだ。「三度目」などと言う言葉を書くことも嫌だが、 そのような事態が、いや、それに近い事態さえ起きてはならない。万が一にも、そのような事が起きれば、 司法の責任が問われなければならないだろう。
参考:



まで頂ければ幸いです。
マタタビ潔子の猫魂(ねこだま) (ダ・ヴィンチブックス)(朱野帰子)
殺す者と殺される者 (創元推理文庫)(ヘレン・マクロイ/務台 夏子)
Xに対する逮捕状 (創元推理文庫)(フィリップ・マクドナルド/真野 明裕)
一角獣の殺人 (創元推理文庫)(カーター・ディクスン/田中 潤司)
ジャンピング・ジェニイ (創元推理文庫)(アントニイ・バークリー/狩野 一郎)