ぽっぺん日記@karashi.org
2002-12-10(Tue) 曇 この日を編集
2004-12-10(Fri) この日を編集
_ 朝
ちと寝坊。
_
読了
どの作品も非常に質が高く、まさに珠玉の短編集。
激しくお薦めしたいところではあるが、購買層が限られている分野の短編集のあり方としては、ちと首を捻らざるを得ないところがあった。と言うのも、所収7篇のうち、既に「愛死」に所収されている作品が2つもあるのである。
この本を買う人間は、ほぼ間違いなく、シモンズのファンであろう。そしてファンであるならば、少なくとも「愛死」に関しては、既に読んでいる可能性が非常に高いはずだ。お客は安くないコストを支払っている訳だから、所収する作品に関しては「SFマガジン等の雑誌の掲載作品、もしくは多少妥協してアンソロジー所収作品 + 初出」くらいで固めるのが筋ではないかと思う。
_
読了
半村良ばりの伝奇SFを現代に蘇えらせる試みと読みなくもないが、詰め込みすぎて消化不良になっている印象が強い。
キャラクターは全然立っていない。2人いる主人公のうちの男性の方など、いなくても、それなりに話は成立してしまいそうな感じさえする。
また小説的な技法としても、近未来の情勢やガジェットが登場する度に、地の文で解説をしてしまうところは稚拙と言わざるを得ない。
同じ作者の「ウロボロスの波動」は、それなりにレベルが高かっただけに残念。
少し疑問に思ったのは、作中のリングのような衛星軌道にある巨大な構造物は、大気圏内よりも微小隕石等で損傷を受けやすいのではないだろうか。確か「週末のプロメテウス」に登場する発電衛星に対しても同様の意見が出ていたと思う(あれは巨大ではないけれど)。
2006-12-10(Sun) この日を編集
_ [読書感想]
就寝前にちびちび読んでいたんだけど、いつになっても読み終わらないので、通勤中に読むことにして読了した。
その名の通り、世界中の飛び地ばかりを集めたガイドで、資料的な価値は非常に高いと思う。ただ、各飛び地の紹介が、ページ数の都合か、短めのものが多く、読み物的な面白さで言えば、この前読んだ同じ著者による
の方が上かも。
紹介されている飛び地やエピソードのうち、
- 米統治時代の沖縄の首里高校が高校野球に出場することになったが、残念ながら初戦敗退。記念に持ち帰った甲子園の砂が沖縄税関で検疫に引っ掛り没収され、それが沖縄県民の怒りを呼び、祖国復帰運動の切っ掛けの一つになったというエピソード。
- 国共内戦に敗れた国民党軍兵士が中国奪還のために隠れ済んだ、タイ北部の泰北と香港の首吊り嶺。ちなみに前者は、資金集めのために麻薬生産をし、悪名高きゴールデン・トライアングルになった。
- 第二次大戦時、クーデターによりイギリスに亡命していたユーゴスラビア皇太子夫妻に、出産の1日だけユーゴスラビア領土として貸し出されたロンドン・クラリッジスホテル・スイート212号室(当時のユーゴスラビアの規定では国内で生まれた者にしか王位継承が認められなかったため)。
- 冷戦下、西ベルリンにありながらソ連領だった、ソ連戦勝記念碑。碑の両脇にはベルリン突入一番乗りを果たした戦車が鎮座していたということだが、やっぱり、T-34かな。
- 周辺住人に白血病患者が多発するほどの強力な電波でラジオ布教放送を発信していた、ローマ市内にあるバチカン領の電波塔(今は電波の出力を弱め、インターネットでの布教にシフトしているとのこと)。
- ベルリンの壁崩壊の切っ掛けになった「汎ヨーロッパ・ピクニック」*1の舞台であるオーストリア/ハンガリー国境のノイジードラー湖に浮かぶ小島。
あたりが個人的に面白かった。
*1 以前、NHKスペシャルで『ヨーロッパ・ピクニック計画』として放送された。
_ できごと
7時半起床。外を見ると霧が出ている。
朝一で親戚を訪問。収穫した野菜を届ける。お茶を飲みながら1時間ほどゆっくりする。帰りに色々とお土産を貰った。帰路、スーパーに寄って買い物。
運動不足解消のため、1時間ほど山道を歩く。昼は途中で寄ったレストランで、スリランカ・カレー。添えてあった唐辛子を食べたら、鼻水が出そうなほど辛かった。
帰宅して、PCの設定を頼まれたので、近所の家を訪問。結構、時間が掛かった。
なんだか忙しい1日だった。まぁ、ごろごろしないで済んだので充実した一日だったかも。
そう言えば、LA FONERAの設定忘れてた。
2008-12-10(Wed) この日を編集
_ [読書感想]エコ・ブームに踊らされる前に、まずはこの本で温暖化予測を知るべし──
地球温暖化問題の関心の盛り上がりは、今や、一大ブームと言っていいだろう。 CO2削減のスローガンを見ない日はないし、ブームだけ一人歩きしているような様への反動からか、地球温暖化に懐疑的な意見をネットや書籍で目にする機会も多くなってきた。
しかし、そもそも、地球温暖化の予測はどのようなプロセスを経て立てられているのだろうか。 結局、そこを曖昧にしたままに騒いでいるようであれば、「ブームに踊らされている」と非難されても仕方がないのかも知れない。
本書では、コンピュータ・シミュレーションである「気候モデル」を中心に、これまであまり触れられてこなかった地球温暖化予測の仕組みがまとめられている。
なかなか硬そうな内容であるが、さすがはDOJIN選書である。 地球温暖化のメカニズムから易しい語り口で解説されていて、門外漢にも嬉しい本になっている。 著者は、気候モデル作成の専門家であり、2007年にノーベル平和賞を受けたことも記憶に新しい国連機関「気候変動に関する政府間パネル」の活動に携わった経験を持つ、まさにその道のプロである。
本書でなんといっても目を引くのが、地球温暖化予測の主役とも言うべき気候モデルだ。
「コンピュータの中の地球」である気候モデルには、初期値として、国際情勢や経済状態を表わした「社会経済シナリオ」と、CO2などの排出ガスの吸収量を表現した「排出シナリオ」が与えられる。 そこから大気の運動量、エネルギーや水蒸気、陸面、海面など膨大な量の方程式が計算されていき、将来の地球の大気の状態が予測されていく。 なお、著者が関わる気候モデルは、あの地球シミュレータで動かされているそうだ。
しかし、2004年11月まで世界一の計算能力を誇った地球シミュレータとはいえども、地球全体をシミュレータできる訳では当然ない(ちなみに、現在、世界49位の地球シミュレータは2009年に倍速にアップグレードされるとのこと)。
まず、地球を一片100キロメートルの升目に分割する。 そして、その「グリッド」と呼ばれる升目の中で起きている、計算するにはあまりにも複雑すぎるミクロな現象を「パラメタ」として抽象化するのである。
このパラメタ化が気候モデルを作成する部分が、著者によれば「半分は理論、半分は経験」というもので、研究者の腕の見せ所になるらしい。 技術者は、そのパラメタをチューニングし、過去の観測データに適合するように調整していくのである。
ここで思い浮かぶのが、パラメタは恣意的なものになるのではないか? という疑問だ。 つまり、パラメタを好き勝手にいじれば、観測データに適合するようにいくらでも調整できるのではないかということである。
著者によれば、気候モデルを作成する際に、各グリッドでパラメタを変えるのは御法度。 全地球で同じパラメタを使用しなければならないという暗黙のルールがあるために、もちろん完全ではないが、信頼してもいいものなっているそうである。
気候モデルの信頼性を見る上で面白いエピソードが紹介されている。
気候モデルのパラメタを、ほとんどの過去の観測データにはそれなりに沿う形にチューニングしたのだが、どうしても1940年代の観測データとは適合しない。 どうしてなのかと悩んでいたところ、ある事実が判明した。 第二次世界大戦終結の前後に、アメリカの観測データが急減し、イギリスの観測データが急増したということがあったのだ。 両者で観測方法が異なるため、本来であるならば、データの補正が必要だったのだが、その補正が施されていなかった。 現在、その補正を組み込んで計算し直されている最中とのことだが、気候モデルの数値と観測データよりよく一致する方向になりそうだとのことである。
ちなみに、気候モデルについて、プログラミングを多少書く人間として興味深かったのが、次の一文。
気候モデルの「実体」はフォートランというプログラム言語で書かれた、数万行のプログラム(p.72)
科学技術の分野では、今でもFORTRANが使われているという話は読んだことがあるが、やっぱりそうなんですか、と驚かされた。 FORTRANは使ったことないのではっきりとは言えないが、数万行というのは、プログラムの規模にしては短いような気がするが、どうなんだろうか。
「温暖化予測業界」に身を置く著者であるが、できるだけ中立であろうとする著者の姿勢には好感が持てる。
著者は温暖化によって生じるであろう、平均気温の上昇や海面の上昇など様々な環境の変化と、それらが我々に与えることが考えられる影響──農業や水不足、健康上の問題──を挙げていくが、ことさらその危険性を大声で叫ぶようなことはしない。
また、エコ・ブームのひとつのきっかけにもなった米元副大統領ゴア制作の映画『不都合な真実』を俎上に載せて、地球温暖化をセンセーショナルに扱いすぎていると冷静に批判を加えている。
あとがきでは、地球温暖化を巡る騒ぎについての著者の本音がちらっと覗く。
地球温暖化の科学に対する一般向けの書籍は、どういうわけか温暖化研究の専門家でない人によって書かれたものが多いようです。そういう本を書いた人も、そういう本を読んだ人も、気候モデルや温暖化予測がどういうものか、勝手に想像して信じたり、勝手に想像して批判したりしていたのではないでしょうか。(p.235)
地球温暖化予測を肯定するにしろ否定にするにしろ、エコ・ブームに踊らされる前に、まずは本書で専門家の言葉に耳を傾けてはいかがだろうか。 本書を読むことによって、地球温暖化予測が信用できるものなのかどうかを判断する材料を得ることができるだろう。
地球温暖化に揺れる今だからこそ読むべき一冊である。
- 江守 正多
- 化学同人
- 1785円
書評/サイエンス
2009-12-10(Thu) この日を編集
_ [Google][djb]dnscacheからGoogle Public DNSを参照する
Google Public DNS(以下、GPD)が発表されて以来*1、「GPDに変更して激ぱやになった!」という体験談が多数見られるようになったので、djbdnsのdnscacheで運用している社内DNSキャッシュサーバからもGPDを参照してみることにした。
元ネタはCombining DJB’s dnscache and Google’s Public DNS « Yusuf Goolamabbas。
方法は元ネタにある通り
echo 1 > /service/dnscache/env/FORWARDONLY echo '8.8.8.8 8.8.4.4' > /service/dnscache/root/servers/@ svc -t /service/dnscache
とするだけ。
プラシーボかもしれないが、Web閲覧が速くなったような気がする。 ちょっと様子を見てみたいと思う。
*1 それにしても8.8.8.8と8.8.4.4って、すごいIPアドレス取れたな。
2010-12-10(Fri) この日を編集
_ [書評]MacPeople 2011年1月号
レビュープラスさんから献本いただきました。ありがとうございます。
実はひそかにファンだったりする、ともさかりえさんが表紙のMacPeople 2011年1月号です。あの曲がった唇がいいですよね。
さて、今月号の注目記事は、巻頭の「MacBook Air最適化&カスタマイズガイド」。買うとモテると評判の新MacBook Airですが、普通のMacBookと同じように使おうとすると、具合が悪いところがあります。MacBook Airのレビューとともに、使いこなし術を紹介してくれている記事です。
MacBook Airを使う上でのネックは、なんといってもストレージ容量の少なさ。起動は爆速なようですが、SSDは64GBから最大でも256GBの容量しかありませんので、工夫が必要です。
- 不要ソフトのアンインストールする
- ファイルを他のマシンやNASに保存する
- メールにはIMAPやGmailを使う
といったtipsが書かれています。思わぬ発見だったのは、SugarSyncについて。これまでDropbox派だったので、SugarSyncにクライアントで同期しない(ストレージ容量を消費しない)Web Archiveがあるとは知りませんでした。これはDropboxにはないアドバンテージです。乗り換えを検討したいと思います。
ちなみに、完全に私事ですが、先月クレジットカードで支払った車検代の引き落しが今月ですので、残高と相談してMacBook Airを購入しようかどうか考えたいと思います。
SugarSyncつながりで面白かったのが、特集の「実感! 有料サービスの価値です」です。各種オンラインサービスの他、Mac OS XとiPhone & iPadの厳選シェアウェアまで紹介しています。
EvernoteやDropbox、Flickr、Skypeなどは普段から使っていますが、宿泊費節約のためのトクートラベルは今まで存在を知りませんでした。
シェアウェア全般に疎いので、オススメのシェアウェアを知ることができたのも収穫でした。
来月号の特集は、MacBook Air & iPad快適活用術とのこと。多少ネタ切れを心配しつつも、iPadユーザとしては楽しみです。
上記の本は、レビュープラスから献本していただきました。
2011-12-10(Sat) この日を編集
_ [書評]『プロフェッショナルを演じる仕事術』
レビュープラス経由で献本いただきました。
タイトルから
中身はないんだけど、どうにか、お客さんや同僚にプロフェッショナルとして見てもらう演技方法
みたいなものを想像していたら、全然違っていたw
まぁ、著者は米シンクタンク、日本紛争予防センターを経て、現在、大前研一学長のビジネス・ブレイクスルー大学でMBAプログラムのリーダーを勤めている人なので、そんな安易なものを書く訳がない。
本書は「どう、プロフェッショナルになるか」のひとつの道を示している。その道を端的にまとめてしまえば、「プロフェッショナルのマネをしていれば、自然と自分もプロフェッショナルになる」というものだ。
なぜか。
プロフェッショナルをマネしていけば、自然と仕事がスムーズにいくようになり、それが自信へと繋がる。さらに、自信がつけば、自分自身を客観視できるようになり、どうすれば、さらに上のレベルを目指せるかを自分で考えられるようになる。
得てして、プロフェッショナルにはアクの強い人が多いこともままあったりする訳だが、まずは全部飲み込んで、それから自分に合う合わないを選択していけばいいのではないか、というのが本書の主張だ。
師匠をひたすらマネし、そのうち師匠の技を盗むだけの技術を身につけ、ついには師匠を超える──。廃れつつある徒弟制度のエッセンスを抜き出したものが本書の軸といえる。
プログラマに当てはめてみれば、
- ひたすら技術書の写経をする
- ライブラリやフレームワークの中身を読み込む
- 自分でライブラリやフレームワークを(作る|改造する)ようになる
といった感じだろうか。勉強の王道といってもいいのではないだろうか。
ただ、本書を読んでそういう道に目覚める人がいるかといえば、少々疑問だったりもする。たぶん、本書を読もうと思うような人は、もう既にそんな勉強をやっているのではないだろうか。
「言ってもやらないヤツはやらない。言わなくてもやるヤツはやる」──。そんな言葉を思い浮かべてしまった。
あんまり関係ないが、立川談春が先日亡くなった師匠、立川談志について書いた『赤めだか』から引用されていたのは好印象。『赤めだか』はとても本なのでオススメ。って、最後に他の本の宣伝で締めちゃったw





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